2008年7月20日は、朝から真夏の太陽が照りつける暑い日でした。今回も主催者と講師陣は、1時間前から会場に入って準備をしていました。そこへ今回も参加者たちが定刻よりかなり前から集まり始めました。また、新メンバー2名が参加しました。
今回もカリキュラムはビギナー向けに変更しました。
「渡します!」「もらいました!」と、講師とアシスタントが声を出して、業界の機材の受け渡し方を見せたのが、第2回セミナーのオープニングでした。カメラケースの扱い方、カメラの準備姿勢、三脚の開き方、三脚調節のノウハウ、カメラマンの姿勢など、撮影以前の重要なポイントの数々は、プロカメラマンが徒弟制度の中で学びとった経年の知恵と技です。講師はそれを実演しながら、惜しげなくアマチュア初心者に教えました。参加者は、スムーズに真似することはできませんでしたが、一所懸命、練習しました。
ハイアマチュアでも意外と知らないのが、正しいホワイトバランスのとり方です。しかし、ホワイト取りを正しく行わないと、ハイレベルを目指す場合、編集時の色あわせに、たいへんな苦労をすることになります。ところが、なぜか本には詳しく書いてありません。それを講師はとことん教えました。ホワイトバランスの学習は、同時にアイリスとフォーカスの勉強でもあります。参加者は実習中も講師の説明をひんぱんにノートに書き取っていました。
その後は、セミナーの公式カメラであるPanasonic DVX100系の各部位の説明をしました。業務用カメラに似せて作ってあるPanasonic DVX100系カムコーダは、マニュアル操作しやすく作られていますが、言い換えればカメラマンが自分の意思で決めなければならないことが多く、オート撮影に慣れた者には難解です。しかし、これを使いこなせれば、意図した映像を撮ることが可能になり、また、上位機種へのステップアップ時も役立ちます。実習していると次つぎとわき起こる参加者の質問に、講師、アシスタント、主催者は、ていねいに答えて廻り、指導しました。
お弁当を食べている間は少し雑談も出ましたが、企画、取材、編集など気を奪われる課題が多い中、話題もドキュメンタリー制作に絡んだ方向に流れがちでした。
ちょうど食べ終わって、全員の自己紹介をはじめたとき、玄光社のビデオサロン誌の取材が入りました。記者さんは、この後、セミナーの最後まで取材しました。
ランチタイムの最後は、質疑応答をしました。参加者には、あらかじめ、mixiのG-CONCEPTコミュニティで、質問を投稿していただきました。とある質問に対する答えとして、1シーンに入れるカットの種類、ストーリー運び、シーンのテーマと最終カットの関係の例をいくつか、講師がカメラを持って実演しながら語ると、それらの立体的で躍動的な構成に、参加者は感心しました。
第2時限は、屋外に出て、三脚を開き、カメラを設営し、炎天下でホワイトバランスを取る実習をしました。
たいへん暑かったので、再び室内に戻り、チルト、パン、ズーム、フォーカス、アイリスの組み合わせワークを実習しました。難しいと言って避けるのではなく、複合ワークに慣れておくことが、将来、参加者に役立つ日が来ると考えた講師は、それぞれのカメラワークを少し練習させた後、すぐに複合ワークを練習させました。同時に、極端なカメラワークや速度の緩急バリエーションなども練習させました。
また、プロジェクタを使って、被写界深度活用、フォーカス送りなど、よく使われる撮影技術を学んだり、インタビューのカメラ位置と画面構成のバリエーションを目で確認しながら学びました。
ヘッドクリアランスを一定にしたズーム練習もカリキュラムに入れましたが、これはレベルが高すぎたようです。左足を軸足にした安全かつチャンスに強いフットワークを講師が実演して見せましたが、これも初心者が真似るには難しかったようです。しかし、参加者の構えは、時間を追うごとに少しずつ講師に似てきました。
第3時限も、第2時限から休憩なしで、撮影技術の解説と実習が続きました。
第3時限の最後に、講師が撮影した映画のメイキングを教材に、インタビューについて学びました。
余談ですが、映像を教材にするたび、意外なことを発見します。このワークショップは、「放送用」作品を作ることを目標としているので、前回のセミナーでは、講師の作品の中でも、テレビ用作品を中心に教材にしてもらいました。全国局用、地方局用、自主上映用のドキュメンタリーを教材にしましたが、日本最大局で何回もアンコール放映された作品より、いかにも低費用で地味な個人ライフワーク作品の方が人気があったことが、前回は意外でした。
今回のメイキング映像は映画のセットの中で撮影されています。そのため映画独特の雰囲気や撮影風景が続きます。それに引きこまれる参加者が多かったことが、今回は意外でした。インタビューのノウハウについての冷静な質問もありましたが、「やっぱり映画って、すごいね」「いつか作ってみたいね」という声は、不思議な熱っぽさをにじませていました。
最後に、35ミリ写真カメラの標準レンズを裏返しに使ったマクロ撮影、鏡を活用した意表をつく画づくり、ポケットビデオカメラの活用術、といった身近な遊び方を紹介しました。
創意工夫が得意な講師の大きな道具ケースには、いつも意外な道具が詰まっています。この日も道具ケースを持ち込んでいましたが、残念ながらご披露いただく時間がありませんでした。
ビデオサロン誌の記者さんも交えて、近くのファミレスで、2時間ほど、撮影や企画の話に沸きました。